日記

編集長の日記#2―『UFO手帖』はかく語りき(1)表紙

投稿日:2016/12/28 更新日:

今年もおしせまってまいりまくり、残すところあと3日です。毎日のようにくだらなくてつまらないオカルト特番がテレビを賑わしていますが、いかがお過ごしでしょう。僕はこういう番組を見ないことにしようと決めたので見ていませんが(見なくても困ることないし時間の無駄だし)、超常現象否定派のドンである大槻教授が怒っているみたいですね。どんどん怒っていただければと思います。

さて、『UFO手帖―創刊号』のことを書いていきたいと思います。通信販売の注文受付は継続しますが、発送は翌年1月5日からになります。
通信販売はコチラ→https://spfile.thebase.in/items/4788476

%e8%a1%a8%e7%b4%99まずは表紙のはなし。

表紙のメインは窪田まみさんの手によるイラストレーション。テーマはフェアリーリングに集うジェントリーたちというイメージで描きおこしてもらった。ジェントリーとは、今回の特集テーマであるジャック・ヴァレの代表作『マゴニアへのパスポート』で紹介されている「森や海に棲む高貴なる者」という意味で、ヨーロッパの古い言い伝えに登場するいわゆる妖精の類のこと。フェアリーリングとは、キノコが円形に並んで生えている状態のこと。学術的には「菌輪」と呼ばれるものなのだが、過去には妖精が輪になって踊った跡だとされ、現代になるとUFO着陸痕といわれることもあったらしい。

UFOの同人誌なんだから表紙はUFOや宇宙人の写真かイラストをオドロオドロしくあしらった表紙であればいいと考えるのがデフォルトで、そのほうが多くの人にわかりやすく伝えることができそうですが、これは単純に僕の嗜好として、どうも気持ちがそっちに向かない。なので窪田さんにはかなりハイコンテクストな注文をするに至ったわけですが、それを汲み取っていただき素晴らしいイラストに仕上げていただきました。

窪田さんへの資料がでてきたのであげておきます。
http://sp-file.oops.jp/ut0/UT-0_cover-2016.03.14.pdf

本の装丁を考えることは愉しいことなのですが、自分が手をだすとこねくり回して時間ばっかりかかった挙句にロクなものにならないので、今回全体的なデザインを知り合いのデザイナに手伝ってもらった。そうしたことによる最大の利点はロゴのメインが「UFO手帖」になったことだろう。

上記資料には窪田さんの過去のイラストを使わせてもらった表紙のラフがある。これを見ていただくと、僕が当初この同人誌の名称として「UFO手帖」よりも「UT」を目立たせようと考えていたことがわかる。「UT」とはUFO手帖(Ufo-Techo)の省略であることはもとより、僕が好きなフリンジUFO研究家ジョン・A・キールが提唱した「ウルトラ・テレストリアル(Ultra Terrestrial/超地球人)」の省略でもあるからだ。これが今のように「UFO手帖」をメインとして見せることになったのは、デザインを頼んだ知り合いのデザイナーの発案によるものである。

この本ことを知り合いに相談した時、早々に「UTよりUFO手帖を目立たせた方がいいんじゃないか?」と言われて、その時は正直まったくピンときていかったのだが、今ならわかります。というか、わかりすぎます。UFOのいない表紙絵に「UT」では、ほんとうにまったく何の本だかわからない。キールだ超地球人だなんてことは、ほとんど誰も知りゃしないんだから。

表紙は幾度もデザイナと僕の間を行き交い手が加えられていった。特にこだわったのはロゴ、長く使い続けられるものにしたいから、奇をてらったものでなく、それでいて地味でもなく、イイ感じなものを。と僕が最悪なクライアントのお手本のような無理を言って知り合いを困らせたが、最終的にはとても納得できるものにしてもらった。

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ほんとはこうしたかった…

そして。最後の最後にもう少し盛ろうと僕が付け加えた部分が、見事に印刷の失敗した部分である。まあこれも同人誌の醍醐味としてゆるしてもらおうと甘いことを言いますが、多少お金がかかっても表紙の色校くらいは出そうと心に固く誓いました。

 

というわけで、また来年もよろしくお願いします。
Spファイル友の会は、冬コミには出店しませんが(落ちました)、2017年2月12日(日)東京ビッグサイトで開催される「COMITIA119」にも出店する予定です。

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